パナソニックが半導体事業からの撤退を発表しました。
1952年にオランダのフィリップス社と合弁で半導体事業に参入し、1990年前後には半導体の売り上げで世界有数の規模を誇ったのも過去の栄光。
いまや、韓国、台湾に押されてしまい、ことし3月期の半導体子会社の営業利益は235億円の赤字です。
そんなパナソニックの半導体事業は台湾のヌヴォトン・テクノロジーという会社に売却されることも発表されました。
ヌヴォトン・テクノロジーという会社はどんな会社?
2008年に設立された、台湾を拠点とした半導体メーカーであり、電子機器を制御する半導体の研究開発や受託生産などを担っています。
2010年に台湾の証券取引所に上場しており、日本の電子産業が後退していくのとは対照的ですね。
半導体といえば、サムスン電子をはじめとする韓国が主力産業としているイメージが強いですが、ことしの夏には国際半導体製造装置材料協会(SEMI、本部・米カリフォルニア州)が台湾が韓国を追い抜くと予測しています。
世界最大の半導体装置製造市場ということです。
実際に台湾は2019年現在、世界の21.8%を占有しているらしい。
パナソニックはこれからどうするのか?
一方のパナソニックはここ最近、よい話を聞きません。
液晶パネルの事業撤退を2021年をめどに実施すると発表しましたし、今回の半導体事業からの撤退をはじめ、令和3年までには赤字事業を撲滅する方針です。
パナソニックといえば、プラズマテレビで大失敗した過去のイメージが個人的には結構強く残っていますが、これからどうするのか?
ことし5月にはトヨタ自動車との合弁会社「プライム ライフ テクノロジーズ」を2020年に設立することが発表され、広大なビジョンが提示されました。
⇒https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1183677.html
日本の筆頭企業でもあるパナソニックは、モノを作って売るという小売から始まった会社ですが、ITバブルを経てモノづくりそのものが海外へと移管してきている現在、事業・サービスそのものが大きく変化しないといけない時代へと進んでいることは間違いないと言えます。
日本のお家芸という過去の栄光にしがみつかないチャレンジ精神が、今後のパナソニックの躍進を助けるのでしょうね。
コメント