台湾にも「元号」はあるの?

台湾文化

2019年5月1日に今上天皇の退位と皇太子殿下の即位が行われます。

先日、日本では次の元号が発表されました。

皆さんもすでに知っていると思いますが「令和」です。

 

平成の時と違い、今回は満を持して発表されたという感じがあり、日本はなぜかお祭りのような盛り上がりを見せていました。

しかし、その反面日本オリジナルである年の表記は現在の国際社会の中では不便を感じるケースもあり、巷では元号の在り方に疑問を投じる人もいますね。

 

しかし、元号は日本だけでなく他の国でも使用しています。

台湾も元号を使用している国の一つなんですよ。



台湾の「元号」はなに?

台湾の現在の元号は「中華民国」です。

それを略して「民国」と表記されていることが多いですね。

 

2019年は台湾の元号表記で「民国108年」です。

日本は明治以降は天皇陛下の交代に伴って元号もかわってきています。

 

台湾は民国108年と続いていて、国の代表である総統が交代しても元号は変わっていません。

では、台湾が今の「中華民国」という元号を使う切欠は何だったのでしょう?

 

108年前の西暦1912年は中華民国臨時政府が樹立した年でした。

前年の1911年に辛亥革命がおこり君主制を廃止して共和制国家を樹立したことで大きな出来事でした。

その政府の樹立という出来事が中華民国紀元を使うきっかけになっています。

 

中国のシステムが大きく変わった年でした。

 

台湾の過去の元号は何があったの?

以前紹介した鄭成功の時代は「永暦」でした。

その後清朝が統治していたころは「康煕→雍正→乾隆→嘉慶→道光→咸豊→祺祥→同治→光緒」と変遷していきました。

 

その後は「永清」を使うこともありましたが、同時に日本の統治下におかれるために「明治→大正→昭和」と日本と同じ元号が導入されています。

 

そして終戦と共に1945年から今の元号である「中華民国」が使われます。


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「令和」の台湾の反応は?

4月1日に「令和」と新元号が発表されて、日本はすぐに各国に通知をしました。

台湾もその通知を受け取った一つでした。

この新元号「令和」は台湾の人にとってどのような印象を与えたのでしょうか。

 

実は今回の改元については台湾の人も以前から興味があったようです。

 

台湾のテレビ番組「新聞Talk Show」では1月以上も前に特集が組まれて、新元号を予想したり、天皇の継承を説明するなどしていました。

日本に興味を持ってくれていることがわかりますね。

日本人でも予想できた人は少ないので、この時に台湾の番組で予想したものは当たらなかったんじゃないでしょうか。

 

そして、発表後は台湾の中ではちょっと話題になっていることが2つあります。

 

1つ目は「令和」の台湾語読みが台湾の「你們好」と似ていることです。

音が自らの言葉と似ていることに親近感を持つ人がいたようです。

そういってもらえると、こちらもうれしいですね。

 

2つ目は出典が関係しています。

 

今回の「令和」の出典は『万葉集』と発表されました。

もう少し詳しく言うと『万葉集』梅花歌三十二首の序文からです。

 

この「梅」が関係しています。

実は台湾の国花は梅なのです。

そのため何となく関係性があり受け入れ易い状況がありました。

 

改元でご挨拶

台湾で使用している元号の「中華民国」は、中華民国の建国以来の元号を使用しています。

主に国内で使用されるにとどまる元号ですが、改元された理由などを見てみると、元号は台湾のケースを見ても重要な意味があると感じます。

 

幸いにも今回の「令和」が台湾には親しみやすい年号であると評価されています。

親しみやすいと言われている年号をきっかけに、また更なる交流が生まれる時代になっていってほしいですね。

 

「みなさんこんにちは(你們好)。日本は年号と共に新しい時代になりますよ」

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