台湾のおすすめウィスキー【カバラン】とは?

台湾文化

ウィスキーといったらどの国を思い浮かべるでしょうか。
世界5大ウィスキーと呼ばれる生産国があります。

アイルランド(アイリッシュ・ウィスキー)
スコットランド(スコッチ・ウィスキー)
アメリカ(アメリカン・ウィスキー)
カナダ(カナディアン・ウィスキー)
日本(ジャパニーズ・ウィスキー)

この5か国は品質や技術、生産量などの面において高い評価を世界中から受けています。

バーや酒屋でそろえられている物のほとんどが、この国の製品でしょう。

 

しかし、近年すい星のごとく現れて、世界の品評会で受賞を重ねている国があります。

それが台湾のウィスキーなのです。

 

2005年に蒸留所が新設されて、2008年にボトルリリースされた新参ウイスキーです。

そんな、台湾で醸されるKAVALAN(カバラン)が世界のウィスキー業界に新風を吹かせています。



南方の台湾でウィスキー?

ウィスキーを飲むにあたって、始めは定番のお酒から手を出す人が多いと思います。

そうするとウィスキーの本場とも言われるスコッチだったり、ウィスキー発祥の国と言われているアイルランドのウィスキーだったりしますね。

この2ヵ国は緯度が高いところにあって、寒いイメージがあります。

 

日本はそれに比べるとあたたかな地域ですね。

近年は醸造技術が発達したので、昔ほどウィスキーを製造することが難しくはなくなったでしょう。

しかし、それでも、風土や気候によって製品の味は大きく左右されてしまうのです。

 

日本初のウィスキーであるサントリーウィスキーを作る時にもとても苦労を重ねていました。

その頃はウィスキーと言えばスコットランドであって、他の国で醸造してもなかなかうまくいかなかったのです。

 

当時のサントリーの社長である、鳥井信治郎は北海道から九州まで日本全国を対象にして調べて、希望が持てそうな地域の水のサンプルをスコットランドへ送って、水質検査と試験醸造を繰り返し行ってもらい、適合する場所を探したほどです。

 

その結果、最もウィスキーを造るのに適していると回答があったのが、今の京都郊外に位置する山崎峡です。

千利休もここの水で茶をたてたことがある名水として名の通った場所で、湿潤な風土もウィスキーを樽で貯蔵するのに適していました。

 

また、偶然にもスコットランドのローゼス峡付近の柔らかな風土と似ていたことも幸いしていました。

これまでの考え方ではウィスキーはひんやりとした地域や場所で造られるもので、暖かい地域ではウィスキーは造ることができないという考え方でした。

 

しかしカバランは亜熱帯地域の台湾に蒸留所を建てて商品を発表して、高評価を得たので驚きです。

 

カバランの特徴

台湾という南国の地で作られるカバランは他のウィスキーとどう違うのでしょう?

ウィスキーは寒い地方で作られるものというイメージは、理由として熟成が関わっています。

 

ウィスキーは仕込んでから3年から6年以上熟成させて出荷します。

そして、じっくり寝かせるほど深みのある美味しさへと変化していきます。

 

それに比べてカバランの熟成期間は1年半ほどなんです。

これは台湾の気温が40度近くになることに関係があり、気温が高いぶん熟成が急速に進むのです。

また、長期に熟成させない理由は「エンジュルズシェア(天使の分け前)」にも関係があります。

 

エンジェルズシェアは日本では天使の分け前とも言われ、樽熟成中に中に入ったウイスキー(原酒)の量が少しずつ減っていくことを指します。

 

一般的に北欧で造られる場合、エンジェルズシェアは樽に熟成させていると1年毎に樽の中のウィスキーが2~3%減っていきます。

しかし、気温の高い台湾ではその割合が15~20%といわれています。

 

このため、熟成させればするほど売る商品が消えていってしまうのです。

ちょっとなら天使にお裾分けなんて可愛らしく言えますけど、2割も持っていかれたら、がぶ飲みされているようなものですよね(笑)

 

カバランの味は?

南国ウィスキーのカバランは他のウィスキーと味でも違います。

ココナッツやマンゴーといった南国を連想させるようなトロピカルフルーツの香を帯びています。

 

口当たりのよい、他のウィスキーと比べると軽やかな飲み口に、ウィスキーの新しい一面を覚えることでしょう。

ウィスキーが苦手な人でも口にできると評判でもあます。

バーで格好良く飲む人を真似ることができそうですね。

 

 

台湾の蒸留所に行こう

カバランを作っているのは台北からほど近い宜蘭です。

台北から約60キロ南の雪山山脈のふもとに位置していて、ここはウィスキー造りに必要な良質な水が豊富にある場所です。

 

カバランを製造・販売する醸造所は「金車威士忌酒廠」で、台湾で「MR.BROWN COFFEE」などを販売している金車グループの系列です。

飲料に関してのノウハウをもって2006年にウィスキー業界に参入しました。


酒飲みって、興味がある酒蔵には行ってみたいものなんですよね。

日本でも4大ビールメーカーは工場見学を実施していますし、日本酒の酒蔵でも蔵見学を受け入れている蔵元もあり、製造工程を見ることができます。

 

カバランも見学可能で、しかも無料です。

カバランの製造工程を説明と共にじっくり見ながら歩くのは楽しいでしょう。

 

しかし、それ以上に楽しみなのは、そのあとの試飲ですね。

日本での販売価格1万を超すようなウィスキーも試飲させてもらえます。

なんといっても、これが工場見学の楽しみなんですよね。

 

ワクワクが止まらないウイスキー工場

お酒は嗜好品です。

ですが、それだけ魅力があるものです。

 

カバランを飲んでから、工場に行っても面白いですし、工場で知ってから飲むのもありがたみが付加されてさらに美味しくなることでしょう。

台湾の食はとても美味しい料理がいっぱいあります。

それとこのカバランを本場で合わせてみたいですね。

 

口に広がる化学反応を期待してしまします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました