海外の材料は使える?使えない?

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今や日本以外の海外で部品加工をするのは当たり前の時代になってきました。

従来は大手企業や貿易商社の特権だった海外メーカーとの取引も、インターネットの普及によるグローバリゼーションの流れから、小さな町工場にも海外から問い合わせのメールや電話がきたりするようになっています。

弊社にも多くの御問い合わせを頂いています。

ところで、海外で部品製造をすると言うと

海外の材料って大丈夫なん??

という質問を受けることがよくあります。

金属や樹脂(プラスチック)にも種類はたくさんあり、もちろん海外には無く、日本のメーカーしか作っていない材料だってあります。

また、国内外のメーカーごとに素材の品質や特性のバラつきは様々です。

S45C

A5052

SCM

SNCM

SKD

NAK

POM

MCナイロン

色々ありますね。

ここでは、私が体験した材料による失敗談を交えて、海外の材料ってどうなの?という質問に答えてみたいと思います。

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通電しない銅??非鉄金属(色物)には注意!!

部品図面の材質欄には「BeCu50」と書かれていました。

いわゆるベリリウム胴ですね。

ベリリウム胴は導電率が高く優れた耐疲労性・耐磨耗性・耐食性をもつため高級ばね材溶接用電極材と言われています。

さっそく、中国で材料入手および製造可否を問い合わせると「問題ない」という回答。

では注文!

そして品物が届き、客先へ納品。

しかし、しばらくしてから客先から「通電しないんだけど!!」という連絡が。。。。

意味が分かりません。

ベリリウム胴なのに通電しないなんて。

はっきりとした理由はわかりませんが、中国のことですから、もしかしたら「ニセモノ」なのかもしれません。

真相は不明ですが、いずれにしても日本国内で再製作するしかありません。

他にも、BC3とかBC6のような真鍮、黄銅にも注意が必要です。

品物を見ると、なんだか色が違うような・・・・ということがよくある。

なので、海外には非鉄金属(特に色物)を発注する場合は最終手段にしておいた方が無難です。

S25CとかSM材がない

日本で馴染みのあるS25CとかSMも無かったりします。

海外メーカーに「SNCMって有ります?」と聞いたら、「取り寄せればある」という返事があっても、実際にSNCMかどうかの保証はできない。

一方で、S45CとかSCM、FC(鋳物)は普通にあります。

あと、SKD11とかSKD61もある。

ただし、SKD材は相当品になります。

日本でもSKD11なんかは日立とか大同とかメーカーによって独自ブランドの名前の鋼材で売っていたりしますよね。

SLDとかDC53とか。

若干の性質は違いますが、基本的な成分はほぼ同じです。

あと、SKD51(ハイス)もあります。

でも、SKD55とかになると対応できないこともある。

台湾の場合、日本メーカーの材料が高いので少し安いフランスの材料を使っていたりします。

粉末ハイスなんかも代替品(フランス製)を使ったりします。

品質には問題ないです。

とりわけ、日本メーカー独自の材質を指定する場合は海外製は難しいと思って間違いはないでしょう。

アルミーゴは海外にない

アルミ部品も海外でよく作りますが、アルミーゴだけは海外で入手困難です。

今まで、アルミーゴ製品は海外で作った経験が私にはありません。

中国も台湾も韓国にもありません。

また、面白いのは韓国の場合、日本とアルミの価格相場が若干違うようです。

A5052よりもA6061の方が安かったり。

えっ!?そうなの?と初めは思いましたが、そうみたいです。

あと、アルミは種類がいくつもありますがジュラルミンに関しては、取り扱っている種類が限定されていたりするので、都度問い合わせしておかないといけません。

そうじゃないと勝手に代替品を使われてしまったりもするので。

海外で非鉄金属の部品加工依頼をする時に注意すること

どの素材であっても同じことですが、細かく種類が分かれている鋼種においては、代替品がダメなのかOKなのかを明確に提示してあげると親切です。

例えばよくあるのがSUS303とSUS304。

SUS303の方が安価で切削しやすいという理由で、図面にSUS304と書かれてあるけれども「SUS303でもよいか?」と聞かれます。

なので、事前に図面に”SUS303”でもOKと書いてあげると、無駄な時間がロスできるのでいいです。

先回りしておくということですね。

そして、あまり依頼しないほうが無難なのが銅系です。

品質があまり良くない感じがします。

ここに挙げていない鋼材ももちろんあるでしょう。

なので、とりあえずは図面を見て素材入手ができるか?

問題ない品質か?

を確認します。

お付き合いの浅い海外メーカーだと、仕事欲しさに

「できる!できる!」

「材料は大丈夫!大丈夫!」

と言いますが、ちゃんと長くお付き合いしている信頼できるメーカーは正直に懸念点を教えてくれます。

そいうお付き合いができる海外メーカーを増やすことは大事だなと思います。

もし、海外での部品加工を依頼したい場合は info@hirano-s.jp までメールくだされば、見積りはしてもらいますよ!

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