環境保護に対する意識の高まりを受け、世界中にプラスチック製のストローを廃止する動きが広がっています。
アメリカの大手チェーン店(マクドナルド・スターバックス・バーガーキング)を始め、今年9月から店舗で使用するストローを紙製ストローに切り替える一方、2020年までにプラスチック製のストローを全面廃止させることを主張しています。
では、世界の動きを見ている台湾政府はどんな政策を考えているでしょうか。
まず、台湾の環境保護署は「使い捨てのプラスチック製食器・レジ袋・ストロー」を廃止するために、下記の計画が立てられています。
・2019年 中・大規模の飲食チェーン店に対する、店内でのプラスチック製ストローを提供禁止・2020年 レシート発行をしているすべてのお店がレジ袋を提供禁止
(今はコンビニ・スーパー・大型チェーン店が有料となり、多数の飲食店はレジ袋を無料提供のままです。ちなみに、レジ袋は1個当たり1~2台湾ドルです。)
・2025年 全国的にレジ袋の無料提供禁じ、そしてレジ袋の値上げをする予定です。
・2030年 「使い捨てのプラスチック製食器・レジ袋・ストロー」を使用禁止
→台湾2030年までにプラスチックストロー廃止!その先にある産業
上記記事にもあるように、プラスチックストローは使った後のゴミが環境破壊や自然動物に悪影響を及ぼすということが懸念されるわけです。
しかし、紙のストローだと環境問題が解決されるのか?というとそうでもなさそうですよね。
だって、紙は木からできています。
なので、これまで以上に紙が必要になる→森林伐採が増える→環境破壊や!!
という流れが単純ですけれど思い浮かびます。
だからいろんな天然素材のストローが考えられているんです。
その中で、サトウキビを原料にしたストローも開発されているんです。
プラスチックストロー廃止を受けて、台湾国民の反応は?
近年、台湾人はエコを意識している人が多いと思いますが、その考えは「レジ袋」と「食器」に限定されたものと私は感じます。
コンビニやスーパーへ買い物する時、エコバッグを持参する人が多いです。
また、10数年前から学校の給食も自分の食器を使い、使い捨てのお椀やプレートなどは使われていません。
外食の人口が多いと言われている台湾では、町の飲食店も使い捨ての「竹製お箸」や「プラスチック製お椀、スプン」を使わず、その代わり、鉄製・陶製の食器を使用するお店が一般的になりました。
衛生面に不安の人は「マイ箸」を持ち歩くという人も増えています。
これがきかっけで地域文化を融合させたアイデアグッズがたくさん商品化されたんです。
例えば、夜市が有名な台南市なら代表的な「大東夜市」のマップをアレンジし、食器の包みものにも使えるし、ランチョンマットとしても便利です。
※出所:林百貨店(NT$380(約1,480円))
※出所:TAISO台英文創(NT$150(約570円))
原料はすべて台湾国内の竹、木であり、台湾代表的なグルメ「小籠包」、「牛肉ラーメン」も描かれていて、お土産にもおススメですね^^
他に、日本文化が大好きな台湾人だから、東洋の柄も人気ですよ。
富士、桜、柴犬、すし、相撲など…
※出所:Pinkoi(mia)(NT$351(約1,330円))
こういう動物デザインもかわいらしいですね。
OLさんに人気ありそうだね。カワ(・∀・)イイ!!
※出所:Pinkoi(hairmo)(NT$330(約1,250円))
さてさて、「エコバッグ」と「マイ箸」に慣れている台湾人ですが、何故かプラスチック製ストローの廃止について、激しい抵抗しています。
何故、台湾人はプラスチックストロー廃止にブーイングするのか?
その1:台湾人が猛烈に愛する国民的ドリンク「タピオカミルクティー」はどうやって飲めというんだ!!!
( ;∀;)
アメリカの代表的なドリンクと言えば「コーヒー」か「コーラ」ですが、ストローを使わなくても問題なく飲めます。
でも、台湾の多くのドリンクは「トッピング」がいっぱい入っているですよ!!!
そのランキング1位は「タピオカちゃん」です。
台湾にはテイクアウトのタピオカミルクティー専門店は全国約16,000店舗があります。
年間の売り上げは約NT$800億(約3,040億円)。
1年で3,040億のタピオカミルクティーを飲んているんですよ!!
さすがデブデブ台湾人(^_^;)
また、タピオカミルクティーは店内で飲むではなく、飲み歩きのが習慣です。
そのため、お店がストローの提供をしないとお客としては困るわけですよ。
プラスチック製ストローの提供廃止法令が公表された時、台湾人は政府機関に「今後、タピオカミルクティーはどうやって飲むでしょうか?教えて~」という質問をしたんです。
やっぱ台湾人は質問の内容も超ストレートだね。
(m´・ω・`)m ゴメン…
その政府の方は、こういうふうに答えたんです…
「スプンで飲んだら…」
冗談はやめよう(笑笑笑)~~~
これはタピオカミルクティーに使われる普通にあるテイクアウトのコップのサイズです。
日本のサイズだと「レギュラー」並みです。
でも750C.C.もあるんです。
暑い国だから、大きめにしたんじゃないかと思います。
その18センチのコップからスプンで1粒1粒のタピオカを取って、飲む?ことを想像してください!!!
そんな長~いスプンも特注しないとなかなか入手できないじゃん。
ないないない~ありえないでしょう!
タピオカというものは太~いストローで一気にたくさん飲むのは美味しいですよ!
分かる?!!!!!
台湾国民はタピオカで狂い過ぎですけどWWW
文句ある?
連日ニュース出たんもん(なんか恥ずかしい><)
結論、「タピオカはスプンで飲めません!!!」
はい、終了!
その2:代用品のステンレス製ストローの清浄は難しいです
使い捨てがダメならマイストローを作ればええやん!!
そんな発想から、下記写真のようなステンレス製の「マイストロー」が開発されたんです。
※出所:Pchome(KissDiamond)(NT$163/1セット4本(約620円))
環境に負担を掛けない、材質にも安心できるはずのステンレス製ストローはなぜ「マイ箸」のように使いこなすことができないのか。
理由は2つあると思います。
その1、ぶっちゃけ「ストローを洗うのは大変です。」
専用のブラシで洗わないとだめです。
また、細長いものなので、ホントにきれいな洗ってるかどうかも確認しづらいです。
もしかすると、ストロー内部にカビがはえるかも( ゚Д゚)
その2、子供に使うのはちょっと心配。危ないやろ!
ステンレス製ですから、もしも誤ってグサリ!!!とでもしたら最悪です。
ストローを持って走り回ったら・・・
ダメダメダメ。
ストローはやっぱり環境にやさしい使い捨ての製品がいいです。
ということで、2018年7月、その要望に応えた商品がついに誕生しました!!!
バンザーイ!!!
「サトウキビを原材料としたストローの誕生です!」
台湾は日本植民地時代からサトウキビの収穫量が多い国です。
近年、健康意識の高まり、砂糖の摂食を抑えている人が多くなっていて、生産過剰のサトウキビはどうしましょうか?という話題もあります。
台湾の若者はその農産物の高付加価値化を図るため、新鮮なフルーツ以外、農産物を活用し、保存食品・健康食品・生活用品など様々な取組を促進しています。
そういった取り組みの中で生まれたサトウキビストローが発表した後、世界中から注目を集めています。
中国の大手企業からも特許を買取したいという連絡も来ているようですが、もちろん「お断りします」(笑)
中国だけではなく、台湾製の商品として世界中の方々に紹介したいだもん❤
サトウキビストローは100%植物繊維から作られた製品です。
プラスチックのPE・PPなど一切含まれていません。
実験による、サトウキビストローを長い時間にドリンクに浸かっても柔らかくならず、マイナス20度の環境にも割れないです。
火で燃やしても無臭で有毒な物質が出ないし、使い捨てしても自然に土に返すことができます。
もちろん、万が一海に魚やウミガメに食べらるとしても、その海洋生物の健康に損害しないことが一番嬉しいです。
ブラボー!!!
サトウキビストローはまだ量産化してないですが、徐々に市場に受け入れられ、みんなが使うようになれば最高だと思います^^
また、近い将来に「台湾2030年までにプラスチックストロー廃止!その先にある産業」の記事でリクエストした「バナナ製の紙」が開発されることを楽しみしています。
今はバナナ味のタピオカ(冷凍保存食品)だけ、商品化されていますが、誰か試してみませんか?(笑)
コメント
Thanks for sharing this article.
Ecolo is offering sugarcane straw that will reduce pollution from the environment.