値下げ交渉とその先で起こるトラブルと起死回生

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モノやサービスを売る仕事をしていると「値下げ交渉」に頭を悩ましてしまうこともあります。

あるいは、お客が減った、販売不振・・・・

頭を使わない小規模経営者ほど安易に商品価格を下げてお客の数を増やそうと躍起になります。

その結果、会社を潰すという道を辿ることに。

客観的に考えてもすぐにわかることですが、価格を下げるというのは経営手段としては何も考えていないのと同じ事であり、自社サービスや商品にどのような価値があるのかを見出せていないのと同じなんですよね。

安く売れば、一時的にお客の数が増えるかもしれないが儲かるかどうかは別問題です。

人は数字に敏感でありながら、数字にすぐに慣れる生き物。

ガソリンの金額だって、1リットル100円が135円になると「高い!高い!」「家計に打撃や!」と叫ぶ人もいますが、そのうち慣れます。

135円が普通、当たり前の感覚になってきます。

なので、安売りしようがそのインパクトはすぐに薄れていき、安いことが当たり前ということになるのです。

価格を下げることでお客の数が少し増えてきた、そこで価格を元の値段に戻すとどうなるか。

一気に客離れが起こります。(リバウンド)

価格が下がるインパクトよりも上がるインパクトの方が同じ金額でも人は受け取り方が違うからです。

所詮、価格で勝負はあなたの商品価値を無視した販促方法に過ぎないので、下がった値段は上げることが難しくなるのです。

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値上げに耐えうる商品・サービス

世の中には有る程度の値幅でも人は購買行動をやめない商品がある。

例えば、先ほど例に挙げたガソリン。

ガソリン価格は1975年くらいから価格が1リットル100~150円で推移していますが、その上げ下げで消費量が急激に減ったり増えたりすることはありません。

今でも、ガソリン価格が10円、20円上がったところで、節約はするかもしれませんが購入しますよね?(ガソリンスタンド間での価格競争は多少ありますが)

何故なら、車やバイクを運転する限りガソリンに代わるものがまだ一般的に普及していないからです。

そこには、ガソリンの「エネルギー」としての絶対的な価値があるということです。

ガソリンの値段が少し上がった頃に話題になるのですが、節約しようとしているのか根本的に無知なのかわかりませんが、ガソリンの代わりに軽油を入れちゃう人がいる話。

結局、エンジンをダメにしてガソリン代の節約のつもりが大打撃をくらうオチが待っているという悲しい結末。

目の前の小銭を稼ごう(節約しよう)として行動する無知ほど嘆かわしいものはないという例ですか。。。

もし、今後ガソリンに代わるエネルギーとして別の何かが普及するようになったとしたら、ガソリンと別の何かの間で値下げ合戦が繰り広げられるかもしれません。

つまり、自分にしか出来ないこと、自分にしか販売できないもの、自分にしか作ることができないものというのは、価格競争という波から逃げることができるアイテムであると言えます。

1980~1990年くらいによく聞いた「良いものをより安く」というキャッチフレーズを覚えている人もいると思いますが、時代は確実に進んでいます。

良いものが溢れた世界では、「より安く」という販促はもはや邪道であるとさえ言われる時代です。

今は「価値」を売る時代です。

「価値」の対価として具現化するのに使用さてきた貨幣さえも、今は実態のない仮想通貨に置き換えられる時代です。

人と人との繋がりや情報といった無形資産という価値を重要視する傾向が強い時代です。

やり手の人たちは、それらを必要なときに必要なお金を産むためのツールとして活用するのです。

音楽好きでなくても誰もが知るビートルズのジョン・レノンは「必要なときに楽譜を書けば、欲しいものを買うお金は手に入る」というような言葉を残していると聞いたことがあります。

まさしく、それは彼の音楽に関する才能が価値として世間に受け入れられているという証でもあります。

漢字の「儲」という字は信じる者と書きますが、まさしく儲けるというのは自分という価値、あるいは自分の分身でもある商品を信じてもらうことに尽きますね。


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なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?

なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?これからを幸せに生き抜くための新・資本論【電子書籍】[ 山口揚平 ]

そこそこ有名な本なので、手にした人もいるかもしれませんが、これからの社会を賢く生き抜くための資本論として出版されている本です。

ゴッホもピカソも画家として超有名な人物です。

知らない人はいないと言っても過言ではないくらい、歴史に名を刻んだ人物。

だけど、彼らは貧乏か金持ちかという面では対極だったという。

その違いは才能という価値の使い方が上手いか下手かということだけです。

彼らの比較から得られる知見は、何らかの価値というものは誰しもが持っているはずなのですが、その魅力をどう表現するか、どう広告するかで大きな差が生まれるということです。

広告というのは生ものであり、時代とともに変化しています。

かつては、製品やサービスの機能性や外観にフォーカスし購買意欲を掻き立てる広告が主流でしたが、今はその製品を使うとどんな良いことがあなたにもたらされるのか?ということを訴えるような広告が増えています。

あるいは、製品そのものの紹介がほとんどない広告のような広告でない広告があります。

「ゴッホは貧乏でピカソは金持ち」という考え方は広告手法にも学ぶことができると思います。

広告に関するおススメ書籍も紹介しておきます。

「これからの広告」の教科書 成功事例に学ぶ8つの「効く」メソッド [ 佐藤達郎 ]


価格で負けた台湾製が日本製に勝った日

弊社は金属部品加工をメインにしていますが、以前に台湾の得意な分野としてピン・パンチを紹介したことがあります。

角パンチ・パンチピンの中ロット製作会社を見つけたい人へ
自動車産業部品の製造を担う町工場がやっぱり多い関西圏の町工場ですが、私達も関西を拠点としているので例外ではありません。 ...
台湾で作るおススメ部品例『鍛造用パンチ・ピン』
弊社が日々工業用部品加工を請け負う中、とりわけ台湾で加工してもらうことでコストパフォーマンスを高めることのできる部品があります。 その...

品質は良いと私は思っています。

このような営業の中、かつて台湾製で作っていた部品がありました。

その部品は、ある商品を作るために使う消耗品。

お客様は商品の製造工場を持っていて、その工場で使われる部品なのです。

消耗品のためリピート品ですが、品質についてはお客様からも太鼓判!

納品した製品は受け入れ検査でもノーチェックで製造現場に回されるほどの信頼ぶり。

納品時のパッキングについても好評でした。

ただ、少し価格が高いというのが購買部で問題だったみたいです。

製造部では品質が良いのでこのままがいい。

購買部は少しでも仕入れ価格を抑えたい。

それぞれの思惑があったみたいですが、あるとき価格を抑えないと発注量を減らすというお話が。。。

一応、私も台湾メーカーには相談してみましたが、限界はあると。

赤字になってまでやる必要ないし、出来る範囲でということでお客様とも話しましたが、なかなか譲ってもらえませんでした。

私も頭を悩ませながら、色々と別の企業にも相談していたところ、価格をグッと下げてもらえる日本の加工屋さんが見つかったのです。

ただ、製作経験がないのでこれまで納品してきた台湾製のクオリティとの差がどれだけあるのか未知数。

一応、お客様にも了承を得た上で加工会社の切り替えをすることに。

台湾メーカーには大変申し訳なかったです。

とにかく「価格優先」の空気が流れていたので致し方なかったというところ。

お客様も日本製なんだから安心♪みたいな感覚がさらに加工屋変更を猛烈プッシュしてきたのかもしれません。

しかし、蓋を開けてみると不良品・返品の連続。

その都度、納期の問題やら対策方法やら、返品のため車で走り回るやらで時間がとられてしまい、利益云々はすべて吹っ飛びました。

挙句の果てには、お客様からの信用も急降下。

今回の場合は、お客様の了承の元で加工会社を代えたわけであって、私はあくまでも品質面でイチオシしていたのは台湾製です。

なので、そこまで信用度が低くなったという心配はなかったものの、失った時間は大きいと感じました。

なんと無駄な時間を費やしたのだろう・・・

その後、結局は価格は高くても台湾製で!ということに。

価格で負けた台湾製が日本製に勝った日ですね。

部品加工の場合、「価値」というのは品質の保証というのが第一に挙げられます。

その次は、部品を提供する会社のアフターフォローの良し悪し。

加工上、ミスやトラブルというのは必ず付きまといますので、それをどのようにカバーするかということで大きな差がつきます。

そして値段ですね。

これらが多くの人に認知されている価値です。

今回、私はもう1つ価値を見出しました。

それは、無駄な時間を削減するという価値の提供です。

台湾製は一つ一つが丁寧にパッキングされていて、お客様の製造部に到達するまでパッキングのやり直しをする必要もなく、加工会社から受け取ったものをそのまま納品できるというメリットがありました。

また、品質の安定性が評価されて、受け入れ検査免除。

これもまた、お客様にしてみれば検査時間が削減されるということで喜んで頂けたことです。

金持ちは時間を買う。貧乏人は時間を売る。

この言葉が身に刺さるような気がしました。

全ての台湾製が素晴らしいというわけではありませんが、製品価値の提供をこれからも心掛けていけば値下げという販促行動に踏み切る必要性はなくなると実感した出来事でした。

台湾製のピン・パンチに興味があればご連絡を!

⇒ info@hirano-s.jp


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