金属部品加工の依頼先を最小限にして売り上げを2倍に上げる選択肢とは

ものづくり

あなたは最近、金属部品加工の依頼先が定まらないという悩みを抱えてはいないでしょうか。

特に関東周辺、中部地方、関西、北九州といった工業地帯から離れた地方であればあるほど、仕事の獲得が難しいうえに、必死の営業で折角獲得した仕事をさばくことさえ難しくなる傾向にあります。

金属部品加工の案件においては、野菜の地産地消のようにはいかないということを身に染みて感じている人も多いことでしょう。

 

部品加工の依頼先を確保するというのは、金属部品を扱う商社業を生業としている人にとっては死活問題にかかわります。

自社設備を何も持たない身としては、それだけ協力会社(ネットワーク)こそが資産になるということです。

 

昔からの付き合いなどのローカルネットワークで回せているうちはよいものの、いざ、その中から外に放り出された瞬間に外注先確保の難易度が一気に上がります。

もし、あなたがどこかの会社から独立して一人奮闘しているというのであれば、その苦労は身に染みてわかるかもしれません。

 

昔からの付き合いのあるところですと、なんだかんだと言っても対応してくれたりもしますが、新しく問い合わせをした加工会社では相手にしてくれなかったり、そもそもホームページなどから問い合わせしても返事すらないところもあります。

正直、加工屋も問い合わせをしてきた相手の素性を推測して選んでいる節もある。

 

実際、私もそれまで地道にインターネットで協力会社を探してみたり、地元の馴染みのある協力会社の中だけで出来る内容の仕事しか受けなかったりしていたが、どうしても売り上げアップどころか、加工先確保のための手間の方が時間をとられて結局、売り上げは低空飛行になったりしたものです。

 

しかし、海外(中国・台湾など)ということも選択肢の一つに加えることで大幅にその悩みが解消されることもあるだけでなく、仕事の流れがスムーズになると「どこに見積もり依頼をだそうか?」「どこに注文をだそうか?」という思案してあれこれと動く時間が削減される。

その削減された時間で新たな仕事の獲得に動いたり、営業活動の見直しをしたりと時間を有効に使えるのです。

まさしく Time is money! ですね。

 

「海外」と聞いただけで敬遠する人もいるが、決してそうではないことを強く主張しておく。

実際に私は今、海外の協力会社にはすごく助けてもらっているからです。

是非、あなたにもその選択肢を取り入れてみてもらえればと思います。



ハズレを引かないための海外メーカーの見つけ方

まず、あなたが海外メーカーを利用するということに対して偏見の目がないという前提であったとしても、どうやって優良メーカーを見つけてくればよいのかわからないでしょう。

インターネットの世界に詳しい人ならば、アリババ.com という中国版のNCネットワークみたないものが存在していることは知っているかもしれません。

 

Alibaba.com(https://japanese.alibaba.com/

一見すると、金属部品加工とは関係なさそうなサイトですが、検索欄に「部品」とでも入力すると多くの企業が一覧として表示される。

ここに表示されるのは、サプライヤーですね。

 

ただ、様々な中国メーカーがアリババに登録しているため、大量に表示される加工屋情報ばかりが目に入り、どこを選べばよいかわかりません。

しかも、日本語対応しているのかも大きな問題となります。

中国語が堪能であるというのであれば、別ですがそうでないことを前提にするのであれば、アリババを使ったサプライヤー確保は厳しいでしょう。

 

そこで、1つの選択肢に挙げたいのが海外に仕入れ先を持っている日本企業です。

 

海外に仕入れ先を持っている企業は大きく3つに分かれます。

1.貿易商社
2.海外に自社工場をもつ加工会社
3.海外に自社工場を持たないが、取引先を持つ会社

 

一番の理想は、あなたが海外と直接取引ができる会社になることですが、ここではその選択肢がないものとして進めます。

 

貿易商社に相談することのメリット・デメリット

部品調達を行ってくれる貿易商社は、海外からの部品調達が本業ですから一週間の間に何回も、あるいは毎日仕入れ便があることが多いです。

なので、規模が大きな貿易商社さんほど、多くの部品を混載して仕入れるので送料が安く済む可能性がある。

 

海外からの部品調達で最も懸念することの1つが送料なので、送料が安く済むのは大きなメリットだと言えます。最近では日本国内の物流でも送料値上がりの問題もあり、これからますます送料が大きな負担となることでしょう。

 

また、これは商社によりますが海外の仕入れ先を多く抱えていることもあり、多種多様な依頼相談することができる。

日本国内だと、案件ごとに相談する会社を変えなければなりませんので、やはりその分管理に手間がかかってしまいます。

 

デメリットとしては、商社はどこまでいっても商社という割り切りが幾分必要になることもあるということです。

部品加工の図面をちゃんと理解して受注してくれているのか、あるいは海外のメーカーに部品図を見せて任せっきり(丸投げ状態)なのかで、部品加工時のトラブルシューティングや提案力という面で力が落ちることは否めないでしょう。

また、クレームがあった時のアフターケアについてもごたごたしそうです。


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海外に自社工場を持つ会社に相談することのメリット・デメリット

インターネットで検索していると、海外に自社工場を持っているという会社は結構見つかります。

第一印象では、そういった会社は海外取引に慣れているし、海外現地の安い労働力を日本のお客様に還元しているのかなとも思いますね。

メリットとしては、海外製でありながら製品の品質管理が日本体制であろうという点です。

 

あなたも海外製において品質面での不安が払しょくできないのではないでしょうか?

そんな不安が多少でも軽くなるのは良いところでしょう。

 

価格面においては、安い高いの基準が業界によっても異なるため、一概には言えません。

実際に問い合わせをして、見積もり金額を出してもらうしかないでしょうが、実態はどうかというと新規問い合わせに対する反応率は高くないような気がします。

(5年以上かけた私の個人的な経験によります)

 

理由として、海外にわざわざ自社工場を構えるというのはどういう目的があってか?ということを考えないといけませんし、現在の海外工場の仕事はどこから受注しているものかも大きなポイントになるでしょう。

日本の仕事を持って行ってるのか、現地で獲得した仕事をさばいているのかでも異なります。

 

現地で獲得した仕事をさばいている場合は、そもそも日本の仕事を海外でやるという前提ではないですし、日本の自社で受けた仕事を海外工場で対応させている場合でも、お得意様からの仕事を優先されるかもしれません。

個人事業でありながら問い合わせをしても相手にしてくれないこともあるでしょう。

 

そして、一番のデメリットは加工対応できるジャンルが絞られるということです。

日本の工場では切削加工をし、海外の自社工場ではダイキャストをしているというような会社はたぶんなくて、だいたいは統一しています。

 

もし、あなたが営業で多種多様なジャンルの案件を拾ってくるという凄腕であったなら、貿易会社を相談先に選ぶ方が良いのかもしれません。

 

海外に自社工場はないが、取引先メーカーを持つ会社への相談

弊社がこのタイプに相当しますが、何らかのルートや人脈を使って海外の加工メーカーや商社と直接取引ができている加工会社も相談先としては候補に挙げることができます。

実はこのタイプの会社は少数派ではないかと思います。

 

元々、自社で受けている仕事がさばけないのでどうにかしようと対策した結果、海外に取引先ができたというケースもあれば、たまたま海外の人脈があって加工先が確保できたという会社もある。

あるいは、また別の方法としてオンラインを活用してサプライヤーを引き寄せているところもあります。

 

こういったタイプの会社に相談するメリットは、特定のジャンルに絞られない幅広い対応ができるところもあるという点です。

口コミやネットで情報が広がると、色々な人が相談しに行きますので柔軟に対応している会社ほど抱える案件のジャンルが多岐に渡ります。

なので、こういう会社を見つけたら問い合わせをしてみてください。

 

ホームページなどでは「海外からも仕入れできます」という旨の文章が書かれているところが多いですね。

 


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海外の加工メーカーを利用することのメリット

日本の部品加工メーカーの中で、フライス、旋盤、放電、ワイヤー、レーザー切断など様々な加工に対応してくれるところがあります。

ただ、そういった便利な会社は人気があるため忙しい。

新規問い合わせをしても、見積もりを返してくれなかったり納期が遅かったりします。

 

やはり、お得意様を優先しますからね。

 

かといって、特定の加工に特化した専門業者もローカルネットワークの中にピースの1つとしてガッツリ組み込まれているところが多い。

決まったところの仕事だけで満足していたり、規模が小さいためすぐに稼働率100%になってしまうのです。

 

その輪からはみ出た加工屋は、満足できない仕事内容しか返してくれなかったりと、上手くいきにくいです。

 

その点、海外企業では様々な機械を大量に設備している会社も多く、中には日本の機械を輸入して動かしているところもある。

利便性で言えば最高レベルです。

量産だろうが、単品だろうが関係ないです。

 

もちろん、特異な加工がありそうだというのはお付き合いをしていくと見えてきますので、使い分けをさせてもらいますが、とにかくあれもこれも1社に任せられるというのは、本当に時間の節約になるのでよい。

 

まとめ

もし、あなたが部品加工の依頼先を確保できないという悩みがあるのでしたら、まずは海外ありきで依頼先を探してみては如何だろうか。

視点が変われば、ホームページなどの検索の仕方も変わるだろう。

あるいは、知人などに相談する時も海外で部品加工をしている会社情報を集めていると話しておけば、何らかの情報提供があるかもしれない。

 

とはいえ、焦りは禁物です。

お客様によっても「海外製」という言葉に敏感になるところもあれば、すんなりと受け入れてくれるところもある。

なので、営業活動するにあたっても営業トークが変わることもあるでしょう。

 

実際に問い合わせをしてみたり、見積もり依頼をしてみたり、発注してみたりする中で良い仕事というものに巡り合えたりするものです。

良い仕事を見つける嗅覚が研ぎ澄まされた時には、営業マンであるあなたならきっと売り上げが2倍になることは夢ではありません。

 

海外調達の窓口になってくれる会社が見つかった場合には、是非ともタッグを組んで頑張ろうということを伝えてくださいね。

お互いに Win-Win の関係が築けることを応援しています。

 


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