台湾製の小判パンチ・異形パンチは使えます!【鍛造用パンチ・ピン】

ものづくり

弊社が日々工業用部品加工を請け負う中、とりわけ台湾で加工してもらうことでコストパフォーマンスを高めることのできる部品があります。

その例が鍛造用のパンチやピン。

 

種類は沢山ありますが、ラップからコーティングまで対応できます。

実は台湾ではこのパンチをたくさん作っている実績があります。

パンチを専門に加工している企業もあるほど。



鍛造用パンチの素材で対応できるものは?

高速度鋼(high-speed steel)「通称:ハイス」、粉末ハイスのパンチはもちろん、超硬も対応しています。

 

もしも、台湾でパンチを作る時に問題があるとすれば鋼材メーカーです。

 

JIS規格のハイスなどの材料に関しては何の問題もありませんが、粉末ハイスや特定のメーカーを指定されたときには困ることがあります。

 

台湾にも日本メーカーの鋼材が流通しているのですが、ヨーロッパのメーカーの材料も同じように台湾では流通しています。

従って、指定されたメーカーの材料ではなく、相当品を利用することがあります。

(理由は安いから)

もちろん、その場合はユーザーに提示していますし、これまで問題になったことはありません。

 

どうも台湾では一部の日本メーカーの鋼材の価格が高いようです。

日本にも小判パンチ・異形パンチの製作をしてくれるメーカーはありますので、日本製が良い場合は、その旨お伝え頂ければ対応可否の検討および見積りは致します。

 

鍛造用パンチのラップ処理とコーティング

 

これは台湾製の超硬金属でつくった小さなパンチ。

先端部分はコーティング処理をしています。

 

コーティングをする理由は耐磨耗性の向上ですね。

パンチはとにかく、金属素材を連続的に打ちつけるわけですから強くないといけません。

 

コーティングにはTiN(窒化チタン)やTiCN(炭窒化チタン)などがありますが、これらコーティングも台湾では可能です。

 

 

ただし大物部品になると、コーティング技術は日本の足元にも及びません・・・

残念!

 

以前、台湾の部品加工において熱処理技術のレベルが低いと嘆いたことがあるが、一部コーティングもまだレベルの低さが露呈していることは否めません。

台湾の金属加工の技術は想像以上!でも・・・弱点は熱処理技術なんだよねぇ
「日本のものづくり技術はすごいね!」 台湾に行くとそう言われることが多いし、本当の日本の現状を知らない台湾人は本気で思っているのでしょう。 確かにね。 日本の金属加工技術はすごいですよ。 本当にすごい会社はね...

 

コーティングと同様にパンチに重要な加工工程がラップ処理

いわゆる鏡面研磨です。

 

金属は切削した状態だと、顕微鏡で覗くと表面が凸凹しています。

もちろん、指でなでても分からないレベルですが、実はこの凸凹こしたところから金属の割れが生じてしまいます。

 

金型(ダイ)やパンチに使用される超硬は非常に硬い金属なのですが、その反面、靭性が低く割れやすいという性質を持っています。

鍛造加工でパンチを打ち続けると、その微細な凸凹から割れてきます。

 

なので、一定回数の鍛造加工を行うと金型とパンチは交換しないといけないのです。

おおよその寿命が決まっているということになります。

 

従って、できるだけ微細レベルで金属表面の凸凹をなくすことが、パンチの寿命を延ばすということにもなります。

その凸凹をなくす処理がラップ加工であり、ラップ技術の差でパンチの性能に差が出てきます。

 

 

もちろん、台湾でもラップ処理はできます。

 

消耗品だからこそ、できるだけ低価格が求められる鍛造用パンチ

鍛造用のパンチは構造用の機械設備とは異なり、交換頻度の高い部品の部類になります。

しかも、パンチがなければ製品は作れませんので必須アイテム。

なので、いつもパンチは低価格を求められるのですが、小判パンチ・異形パンチはなかなか加工対応できるメーカーが少ないです。

 

弊社がある大阪近辺でも、異形パンチの加工対応ができるところは少ないかなと思います。ちなみに、小判パンチ・異形パンチにおいて、弊社の協力会社は関西圏ではないです。

 

 

 

価格に関しては、私の経験上、台湾製が安い場合もあれば日本製が安い場合もあります。

 

まぁ、とにかく見積もりをとってみるのが一番早い話ってことです。

台湾製のパンチ価格が気になる方は、是非お問い合わせください。

info@hirano-s.jp

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